FileMakerでアジャイル開発を進める、設計とチームづくり【2015年講演資料】
FileMaker カンファレンス 2015で、アジャイル開発の考え方と、FileMakerを使ったチーム開発の実践事例を紹介しました。題材は、コールセンターの立ち上げに伴う顧客管理システム(CRM)の開発・導入支援です。変化に対応しながら開発を進めるために、どのように設計し、チームを整えたのか。保存されている講演資料とともに振り返ります。
小さく作り始める前に、完成イメージを共有する
紹介した事例では、お客様にコールセンターの立ち上げ経験がなく、事業がうまく進むかどうかも、まだ分からない状況でした。すでに一度、CRMの導入に失敗していたことも、開発を考える上での前提でした。
そこで講演では、短いサイクルで開発するスクラムに、要求を整理する「ICONIXプロセス」を組み合わせる方法を紹介しました。
画面のモックアップで完成イメージを共有し、利用者の操作をユースケースとして整理する。さらに、扱う情報とその関係をドメインモデルにまとめる。すべてを詳細に決めきるのではなく、何を作るかをチームで理解するための設計です。
一緒に作りながら、チームの進め方をそろえる
実践事例では、最初の2週間を実現可能性の検証に充て、続く1週間はペアプログラミングを行った後、担当を分けて開発を進めました。
講演で取り上げたのは、開発手法だけではありません。動画による技術・ノウハウの共有、コーディングルールの順守、リファクタリングによる保守性の確保など、チームで開発を続けるための工夫も紹介しています。
同じプロジェクトに人が集まっても、作り方や判断の基準がそろっているとは限りません。一緒に手を動かし、説明を残し、共通のルールを持つことを重視しました。
進捗だけでなく、テストと品質も見えるようにする
資料には、進捗管理に使ったPivotalTracker、テスト管理のTestRail、FileMakerソリューションの解析に使ったBaseElements、共通ライブラリを共有するClipManagerの画面が残っています。
何が終わり、何を直す必要があるのか。開発作業と不具合の対応を管理し、共通の部品や実装を再利用できるようにする。こうした運営の仕組みも、チーム開発を支えていました。
当時の事例で報告した成果
講演では、このプロジェクトについて、契約期間満了の3週間前にはほぼ全機能の開発を完了し、プログラマの残業は3か月間ゼロだったと報告しています。いずれも、2015年の講演で紹介した当該事例の実績です。
後年のハイブリッド開発の講演記事では、社内開発者への技術の共有と共同開発を、別の事例から紹介しています。
講演名:FileMakerソリューションのアジャイル開発の実践事例
FileMakerを使ったチーム開発や、社内で改善を続けられる体制づくりについて、はじめのご相談でお聞かせください。