先日投稿した、【自分の住みたい地方のIT業界をより良くするために必要な構造変革とは?】の記事を、Go The Distanceさんのブログでご紹介いただきました。
こんにちは。
株式会社ライジングサン・システムコンサルティングの岩佐です。
おかげさまで、同記事の閲覧数は投稿して3日で約3,000PVとかなりたくさんの方に読まれており、また個人的にたくさんの「同意」のメッセージをいただきました。
実はこの記事を投稿した時、もしかしたら特定のビジネスモデルで商売をされている方、もしくはそういった業態で働いておられる方の気分を害するのではないかとかなり不安だったのですが、皆様からの反応が好意的でほっと一安心しました。
内製化支援への重心移動のきっかけを頂いたブログ:Go The Distance
ブログ:GoTheDistanceは、ユーザ系のシステムインテグレータから全く別業種の会社で「ひとり情シス」としてシステムを内製化されている「ござ先輩」の運営されているブログです。
実は弊社が昨年から、一般的な受託開発、及び情報システムコンサルティングビジネスから「内製化支援」に重心移動をしたのは、今回ご紹介いただいたGoTheDistanceさんのブログで発信されている内容からも強く影響を受けてのものでした。
ござ先輩の考え方には共感する部分が多く、特に今回のブログ記事でご提案されている「顧問エンジニア」というモデルは正に今、私が取り組んでいるビジネスモデルとほぼ同じ。
まるで自分のことが書かれているようで本当にびっくりしました。
ニーズは確実にある顧問エンジニア
このようなビジネスモデルは、一般的に「理想論」として片付けられ、実際に取り組むには難しいとされます。
しかし、私の個人的な…そしてごく限られた経験からの想像ですが、こういった形態のサービスを求めている企業様は実はたくさんいらっしゃいます。
もちろん「顧問エンジニアを求む」という要求ではありません。
お客様ご自身は、ご自身の要求をハッキリと言語化できるわけではありません。
しかし、お問い合わせいただくお客様に弊社のサービスをご紹介すると、「うちが求めていたものは正にこれです!」となります。
このサービスを煎じて詰めると「言われた通りのシステムを納品する関係性」ではなく、「お客様と共にITを使ってビジネスをよりよく、そして継続的に改善する関係性」です。
お客様は完成したバグのないソフトウェアが欲しいのではなく、ビジネスをよりよく改善するための「ソリューション」を欲しているのです。
その関係性を築くには、既存の「納品しておしまい」のモデルでは、どうしても限界があります。
特にこのような要求が多いのは年商規模として20〜50億にある企業様でしょうか。
弊社にお問い合わせをいただく企業様も、概ねこのレンジにある企業様です。
この規模の会社様は、そのビジネスモデルや取り扱われている商品・サービスなどから、独自の業務フローが構築されていることが殆どです。
なので、中小企業向けのパッケージシステムでは、ビジネス上の問題を解決できないことが多々あります。
また、大企業向けのERPを導入するだけの資金的な体力はなく、非常に難しいポジションにあります。
意を決してベンダーに見積もりを依頼しても、要件定義だけで1,000万という金額を提示されて閉口されることは頻繁にあるようです。
なんとか「安く」つくってくれるベンダーを探しだしても、成果物として納品されたソフトウェアは非常に使いづらい…
いえ、使いづらいというレベルならまだ良い方で、実態としてはビジネスの収益性改善に全く貢献してないという酷いケースすら見受けられます。
何千万もお金を払ったにも関わらず、機能の改修や追加には、また数十万・数百万の費用を要求される…
このようなことが続くと、「もうシステムになんかお金かけてられない。」となります。
そして未だに手書きの伝票やFAXがメインの業務からなくならないという悲惨な状況になっているのです。
年商で数十億のレベルになると、それなりのシステムが入ってそうに感じますが、私の個人的な経験だと、この規模の会社さんで、自社業務を包括的にサポートするようなシステムが入っていることはまずありません。
結果、属人性が排除できず、特定の人に仕事が偏り、残業時間増加の温床になっています。
多くの経営者、そして経営トップはこの状況を決して良いとは思っていません。
なんとか変えたいけど、その変える方法がわからないのです。
意を決して変えようとしても、先に書いたように「使えないシステム」に何千万も払わされてしまう。
これでは中小企業の情報システム化が進むわけがありません。
しかし、そういった閉塞感漂う中小企業の情報システム化に、ひとつの可能性として提示できるのが、この「顧問エンジニア」というモデルなのです。
エンジニア自身の幸せのためにも…
このビジネスモデルは、ほとんどスケールアップすることができないし、まだまだ一般的でもないので「ITでドカンと儲けたい人」には向きません。
しかし、ある時は楽しく、そしてある時は苦労して習得した「ソフトウェア開発の技術」を、目の前で困っているお客様にご提供し、ダイレクトに喜んでいただけるという非常にやりがいのある仕事でもあります。
ご自身で獲得された技術をご自身でどう活かすか…
それはそれぞれ個々人の自由だと思います。
しかし、その技術を求めているユーザ企業はたくさんあります。
もしあなたがソフトウェアの開発技術を持っているプログラマで、今の仕事のやり方、習得した技術の活かし方に少しでも疑問あれば、ぜひ今一度、その技術は何のために習得したのか、そして今後、その技術をどう使えば人や社会に喜んでいただけるのかを考えてみると良いかもしれません。
その時に、この「顧問エンジニア」というモデルで、自分の技術を活かす…ということも考慮のひとつに加えていただけると幸いです。
そして最後に改めて…
ござ先輩、ありがとうございました!
同じような想いをもち、そして実際に行動に移されている方がいらっしゃると、実際にお会いしたことはなくても、それを知るだけで勇気が湧いてきます。
私も自信をもって、このモデルの素晴らしさとやりがいを広く発信していきたいと思います。
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