FileMaker

公式YouTubeチャンネルスタートします!

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こんにちは。
ライジングサン・システムコンサルティングの岩佐です。

2021年5月より、弊社の公式YouTubeチャンネルをスタートしました。
これまでも、ポツポツと細切れの動画を投稿したり、本ブログの解説部分のみを動画で投稿したりしていたのですが、より本格的な動画シリーズを定期的に投稿していきます。

1.ローコードでつくる基幹システムシリーズ

YouTube動画で取り上げる最初のテーマは、「ローコードでつくる基幹システム」です。
昨今、「ローコード」というキーワードが一般化してきました。
弊社の専門分野である Claris FileMaker も、この「ローコード」開発プラットフォームに分類されます。

もし、一般的なプログラミング言語や開発プラットフォームを「プロコード」とするならば、このローコード開発プラットフォームというのは、どうしてもこのプロコードと比較した場合、開発可能な機能や性能に制限が出てきます。

但し、その制限は、時に誤った前提知識や風評等により、必要以上に過小評価されてしまうこともあります。

1.1 ローコードの限界を見極めてコスパの良いIT投資を

より賢明なIT投資を実現するためには、この制限を正しい前提知識をもって正確に評価すること。そしてより高度な開発テクニックを駆使することで、ローコード開発プラットフォーム、そして FileMaker という開発プラットフォームのもつ潜在能力を、限界まで使い倒すことが極めて重要になります。

例えば、この記事を執筆している2021年6月の段階で、FileMakerの最新バージョンであるVer19のボリュームライセンス価格は、50ユーザライセンスで年間72万円です。

この72万円という投資額は、FileMakerが持っている潜在能力の10%しか使わなくても、90%使っても、等しく発生する金額です。なので、FileMakerがもつ潜在能力を正しく把握して、限界まで使い倒す事により、この投資対効果を飛躍的に向上することができるのです。

そして、その潜在能力を知るためには、やはり FileMaker で実装された本格的なソフトウェアを実際に見て、触って、その実力を知ることが一番の近道だと思います。

そこで、今回スタートするYouTubeチャンネルでは、基幹システムの代表格でもある販売管理システムの構築過程を実際にお見せしながら、FileMakerがもつ潜在能力を引き出して、「FileMakerでもここまでのシステムがつくれるんだ!」「このレベルのシステムまで対応可能なんだ!」というところをお見せできればと思います。

2.YouTubeチャンネルをスタートするきっかけ

弊社は2016年頃から、それまでの一般的な受託開発から、現在のような FileMakerプラットフォームを主軸としたソフトウェア開発の内製化をメインサービスにスイッチしました。

そこから約5年が経過し、その過程で、ソフトウェアの内製開発を成功させ、大きな成果を出されたクライアント企業様が何社も生まれました。さらに、そのソフトウェア開発の内製化を成功に導いた功労者として、非常に実力をもったインハウス開発者さんが何名も生まれました。

2.1 どこでも通用する実力をもったインハウス開発者の登場

この実力をもったインハウス開発者さんは、皆さん総じて、最初は本格的なプログラミングの経験も無く、ソフトウェア開発プロジェクトの経験もお持ちではありませんでした。

しかし、弊社の内製化支援サービスをご利用いただき、一緒に1つのソフトウェアを開発していく共同開発プロジェクトを経験されることで、徐々に、時には急激に FileMaker を用いたソフトウェア開発者としての実力を身につけられました。

中には、どこの開発会社でもトップエンジニアとしてやっていけるレベルの実力を身につけられたインハウス開発者さんもいらっしゃいます。

私はこのような、個々の秘められた才能が開花して、開発者としても、ビジネスパーソンとしても、大きく成長していくインハウス開発者さんを1人でもたくさん育成したいと思っています。

2.2 より多くの実力あるインハウス開発者を育成するために

しかし、私の体はひとつしかありません。
付きっきりでの指導となると、どうしても一度にサポートできる人数には限りがあります。また、私自身が会社を大きくするつもりがなく、社員さんを雇用する気もありませんので、どうしても私のキャパシティが、この内製化支援サービスのキャパシティになってしまいます。

ただ、ソフトウェア開発の内製化支援を通して育成してきたインハウス開発者さんに、共通してご指導させていただいた基本的なナレッジを、YouTubeで配信すれば…

より多くのインハウス開発者さんに対して、間接的にソフトウェア開発の内製化をご支援することができます。こういった思いもあって、新たにYouTubeチャンネルをスタートするに至りました。

2.3 動画制作には膨大な時間と労力が必要だけど…

動画の作成というのは、想像以上に時間と労力がかかります。

概ね1本の動画を20〜30分程度で作成しているのですが、企画から設計、撮影、編集と様々な過程を経て1本の動画が出来上がるには、どんなに短くても2〜3時間。手のかかる動画については、10時間以上の制作時間が必要です。

先にも書いたとおり、弊社は基本的に1人で事業をしておりますので、この動画制作にかかる時間は、通常業務を進められないので、収益のことだけを考えると非常に辛い部分はあるのですが…

実際に弊社の動画から学んで、1人でも多くの実力あるインハウス開発者さんが育ってくれれば、このチャンネルを続けていく動機づけになります。ぜひ、チャンネル登録、そして各動画への「いいね」。さらにはTwitterやFacebookなどで、拡散していただけるとうれしいです。

3. FileMakerでの本格的なソフトウェア開発をステップ・バイ・ステップで

先にも述べたとおり、YouTubeチャンネルでは、「ローコードでつくる基幹システム」と題して、FileMakerで販売管理システムを構築していく様子を、ステップ・バイ・ステップで解説していきます。

そして、こちらのスクリーンショットは、8割程度完成している今回の動画シリーズの主役となる販売管理システムのホームレイアウトです。

3.1 SFAやCRM/グループウェア機能も兼ね備えた販売管理システム

販売管理システムといっても、従来のように受注後から会計までといった狭い範囲ではなく、昨今では受注前の営業案件情報や、見積もり情報なども連動して管理できることが一般的です。

そして、このような受注前業務を実装する場合は、現在の営業活動状況がどのような状態なのかを、様々な見やすいグラフを持って、ビジュアルに情報提供する機能が求められます。

今回のプロジェクトは、弊社のブログ記事にも登場した Chart.js というフリーの JavaScript ライブラリを用いた美しいグラフ描画の機能を用いて、そのあたりの機能を実装しています。

また、一般的にはサイボウズ等のグループウェアで管理する各スタッフさんのスケジュールや、ToDo、掲示板、共有ドキュメントなども、この販売管理システムで情報共有できる作りになっています。

グループウェアは、基幹システムを相互連携することで、より強力なITツールに生まれ変わるのですが、安価なグループウェアはAPIが公開されておらず、基幹システムと相互連携させることが極めて困難です。

一方、このグループウェアで賄われる機能もFileMakerに取り込んでしまえば、基幹システムとしてもグループウェアとしても、1ランク上のツールにレベルアップします。

弊社はこれまでもブログ記事で、FileMakerのソリューションに JavaScript のオープンソース UI ライブラリである FullCalendar を組み込む方法等を発信してきましたが、まさにそのようなテクニックを使って、グループウェア的な機能を実装しています。

こちらのスクリーンショットは、FullCalendarを用いて、個人の週間スケジュールを表示しているところです。もちろんGoogleカレンダーのように、各スケジュールをドラッグ&ドロップで編集することができますし、新規のスケジュール登録も、タイムスロットをドラッグすることで登録可能です。

また、このようにチームや施設のスケジュールも1つのビューで表示するような機能も実装しています。これは、 FullCalendar の Scheduler オプションを使って実装しています。同じくドラッグ&ドロップによる操作が可能です。

このようなスケジュール管理機能を、基幹システムからの用意にコントロールできれば、基幹システム側で発生する様々な日付管理をしなければならない情報を、自動的にスケジュールに登録することが可能になります。

このような機能は、特にリモートワークを想定すると極めて強力なサポート機能になるはずです。

3.2 規模の大きさ

この販売管理システムの規模は、現時点でテーブルオカレンスの数が約500、スクリプトの数も1,000を超えており、FileMakerにしては規模の大きな部類に入ると思います。

また、FileMakerプラットフォームのデータベースエンジン性能を評価してもらうために、デモデータも大量に仕込んでいます。例えば受注データは約42万件。受注明細レコードは、300万件以上のレコードが格納されています。このようなボリューム感のシステムでも、適切なデータベース設計やUI設計、検索アルゴリズムの最適化、そして適切なFileMakerServerのキッティングが実施されていれば、快適に利用することが可能です。

このような規模で、かつプロコードで開発されたシステムにも引けを取らない操作性や応答性能を実現するための開発テクニックを、Youtubeで余すこと無く発信していきたいと思っています。

4.まとめ

このブログ記事では、2021年5月より新たにスタートした弊社の公式YouTubeチャンネルで発信していく動画の内容と、その背景や思いについて書かせていただきました。

コロナ禍となって世の中が混乱の極みを経験する中で、図らずとも日本のIT後進国っぷりが露呈されてしまいました。この問題は一朝一夕に解決できるものではありませんが、一人でも多くの腕利きなインハウス開発者さんが誕生することで、少しでもこのIT後進国問題の解決に寄与できればと思います。

また、YouTube動画の発信に合わせて、その要約ブログ記事も書いていきます。

このブログ記事は、なんと弊社の内製化支援サービスの最初のお客様である、ニシザワさんに書いていただけることになりました。ニシザワさんとのお付き合いは2015年からのなので約6年になるのですが、継続して弊社の内製化支援をご利用いただいています。

最初は5ライセンスからの非常に小規模で簡易的なシステム開発のご支援からスタートしたのですが、今では非常に大規模な物流管理システムや生産管理システムの構築をできるまでになられました。

FileMakerでの開発テクニックはもちろんの事、大規模で複雑なシステムのデータモデリングもばっちりこなせる、まさに「どこにいっても通用する開発者」に成長されました。

YouTube動画の要約記事については、このニシザワさんに担当していただくことになりました。
次のブログ記事では、ニシザワさんの自己紹介や現在のFileMakerの活用状況などもお伝えいただけると思います。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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